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スナック研究会

サントリー文化財団研究助成 「日本の夜の公共圏」

第7回スナック研究会を開催しました

 過日、第7回スナック研究会を開催しました。今回の報告は日本文学・美術史と日本政治思想史の観点からで、内容は以下の通り。いずれも当該分野においては第一線の研究者が専門の刀を存分にふるってスナック成立へと至る歴史に関し、快刀乱麻を断つかの如き議論を展開して下さいました。

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 毎回の研究会について、その内容を詳しくご紹介出来ず申し訳ないところではありますが、ひとえに何もかもが初めての試みであり、またその内容についても成果物の刊行までは一種の「営業上の秘密」であるところ、ご寛恕のほどを。ただ今回はお目見え的に、部分的に少しいつもよりはちょっとだけ詳しめの紹介をしておきます。


● 井田太郎(近畿大学・日本文学/美術史)「日本の酒宴と文化」

● 河野有理(首都大学東京・日本政治思想史)「あるべき社交のかたちを求めて--「会」の時代とその苦悩」

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 まず、井田報告では上古の「直会(なおらい)」から始まる年譜的考察の途中経過が説明され、「餓鬼草紙」その他さまざまな視覚資料なども用いた考察が行われました。後半はスナック前史としての所謂「カフェー」に関する充実した議論が行われ、一種の「赤線的混交」を経た後のスナックの“純化”?とも言える過程についての見通しも示されました。
 誰でもふらりと入れる場所としての「近代的百貨店」の萌芽(明治38年の三井呉服店の座売りから陳列販売への転換)とカフェーのような場の成立との相同性など、はっとするような話も。荷風の『断腸亭日常』も縦横に駆使され、法学部関係者にはお馴染みのカフェー丸玉女給事件も登場しました。

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 次に、河野報告では、冒頭ある映画の紹介がなされ、研究会の後にチェックしてみたところ「おおっ!」となりました。それはさておき、「会」なかんづく「二次会」に注目した議論にはハッとさせられました。スナック行くのはだいたい二次会ですものね。あと、神島二郎・・・。余りにも面白い話が多かったのではありますが、詳細は本研究会の成果物刊行の暁に。

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 今回も2つの報告後、活発な質疑応答が行われ、そのまま懇親会へと突入。いつも通り、夜が更けるまでスナック研究会は続いたのでした。

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 なお、次回7月中に本スナック研究会は一旦最終回を迎え、ひとまず研究分担メンバー全員による論集の刊行作業へとフェーズを移してゆくこととなります。

 

※ これはまた別途お知らせすべきことでもあるのですが、蛇足ながら・・・。最近、メールフォームを使用したテレビ局からの取材依頼などが少なからずあるところ、本会では「美人ママのいるスナックを紹介して欲しい」云々といった企画へのご協力は致しかねますので、ご依頼の際は「本会の趣旨」について、公式サイトをよくよくお読みの上でのご依頼をお願い出来れば幸いです。