学者が本気でやるバカに戦慄せよ
スナック研究会謹製
『日本の夜の公共圏 スナック研究序説』
刊行のご挨拶
出ました!!
このたび、白水社より『日本の夜の公共圏 スナック研究序説』を刊行しました。はじめは編者であるわたし(谷口)が独りでコツコツと始めたこの研究が、サントリー文化財団の研究助成を受け、また綺羅星のようなメンバーと共にスナック研究会という研究共同体へと発展し、こうして一冊の書物にまで結実したのは、本当に感慨深いことです。実際に本を手に取り、しみじみと、よくぞココまで来たなと思いました。(上の写真は担当編集者さんの机の上です。)
下記、出版社公式サイト(詳細目次など有り)
先ず表紙の装丁からですが、この写真は座談会にご登場頂いた都築響一さんによるものです。「おかえり」という店名のスナックの看板が実にしみます。オビの右隅に居るオジサンは言わずとしれた「アンクルトリス」。柳原良平によるサントリー・トリスのキャラクターです。
アンクルトリスについては、以下などもご参照。
目次は以下の通りです。私以外のメンバーについては、掛け値無しに、この世代の人文社会系の研究者としては、考え得る限り最も優れた陣容を誇るものであると自負しています。メンバー構成は多分野にわたるので、この面子の「凄まじさ」の全容が分かる人というのは中々居ないかもしれませんが、一部でも分かれば、上記のことは十分に理解して頂けると思っています。何よりも本書の内容が、それを雄弁に語っています。
本書は夜の巷にネオンを灯す「スナック」という存在について、徹底して「真面目に馬鹿をやる」ことを追及し切ったものです。一読、戦慄して頂けると幸いです。「こいつら、(本気と書いて)マジか・・・」という本に仕上がっています。
いえ、本気(マジ)です。
今ここで始まった、わが国におけるスナック研究史に燦然と輝く一里塚として、今後長く、そして広く読み継がれてゆくことを願うばかりです。
ココで重大なお知らせですが、既に本書の続編も現在進行中で、「序説」である本書の続きとして、わたし、谷口自身のスナックに関する単独著作を鋭意執筆中です。何とか今年中には上梓したいと思っており、そこで、これまでのスナック研究のすべての蓄積と成果が解き放たれるコトとなります。乞ご期待。
最後になりますが、今後いっそうのスナック研究を進展させるためにも、引き続き日本全国津々浦々のスナックを訪れてゆきたいと思っています。既に何件かのご依頼を頂いてはいますが、全国の商工会(議所)、料飲組合、青年会議所などからの講演のご依頼などには積極的に対応してゆきたいと思っていますので、講演のご依頼などは、下記のURLのフォームから、ご遠慮なくお声がけ頂ければ幸いです。
以上、ご挨拶とお知らせまでに。
スナック研究会代表・谷口功一
敬白。
追記:上記エントリー掲載後、本書発売日の6月21日はお菓子のほうではあるけれど「スナックの日」であることが分かり、余りの偶然に驚いていた。しかし、更に数日後、高山大毅先生が、この日は本居宣長大人(本書、第1章参照)の生誕日であることに気が付いてご教示下さり、この本は本当に何かの運命の下にこの世に出たものなのだなという思いを強く持ちました。