スナック研究会

サントリー文化財団研究助成 「日本の夜の公共圏」

スナック紀行

出雲宇宙と松江への帰還

出雲縁結び空港への着陸態勢に入ると、宍道湖の上をすれすれに滑走する機上の自分が水鳥になったかのような錯覚をしそうになる。窓外には平坦な沃野と隆起した山地が誰かの手でフチどられたかのようにくっきりとした地形が広がり、これは何か大規模な作為の…

室蘭スナック行~北方大遠征(前篇)

昨年(2017年)の夏、諸般の事情があって青森から小樽まで仕事で行くことがあったのだが、せっかくなので下北半島を北上し切って、大間の港から海路で函館まで行き、室蘭を経由して鉄路で小樽まで向かうことがあった。 だいぶん時間が経ってしまったが、記憶…

会津若松スナック行

昨年末、講演の仕事で、生まれて初めて会津若松を訪れた。主催は、会津若松商工会議所・観光旅客運送部会と県社交飲食業生活衛生同業組合会津支部のレディース部。 地元『福島民報』による以下の記事にもある通り、会津若松市内のスナックのママたちが夜の街…

北区「十条」訪問記

2018年2月1日、北区上十条のスナック「ルーエ」にお邪魔してきた。最寄り駅は、埼京線・十条駅。東京商工会議所関係の仕事でご案内頂いたのだが、とても印象に残ったので、以下、備忘も兼ねて。 今回は北区にまつわる仕事だったので、事前に北区についても少…

玉袋筋太郎さんとの邂逅

過日、赤坂にある玉袋筋太郎さん経営の「スナック玉ちゃん」にお邪魔して来ました。 当日は、白水社で或る本の巻末につける座談会を行っており、参加者で神田のほうで夕食をとった後に、折角だから赤坂の玉袋さんのお店にお邪魔してみよう!というコトとなり…

スナック紀行--群馬県太田編

「おくのふと道」と題して、青森のスナック街について記して来たが、東北以外のものについては今後「スナック紀行」の括りの下、これまで訪れた街について記し留めておくことにする。今回は、群馬県太田市。 太田市は、以前書いた「郊外の多文化主義」の冒頭…

おくのふと道--三沢編

奥州スナック紀行の第2回。今回は下北半島の付け根にある三沢市のスナック街について記し留めることとする。 青森県三沢市は、東を太平洋、西を小川原湖に挟まれ東西に細長く延びた形をしている人口4万人ほどの街だが、そこには更に1万人ほどの別腹?の人口…

おくのふと道--下北半島・むつ編

下北半島は斧の形をしている。大間村から北海岬へかけての稜線が、その刃の部分である。斧は、津軽一帯に向けてふりあげられており、「今まさに頭を叩き割ろうとしてる」ように見えるのが青森県の地図である。しかし、惨劇はこれから始まろうとしてるのでは…